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2011年3月15日火曜日

MOVE ON 10 年間Champ “Lacroix Despheres” ロングインタビュー



リニューアル「Move On11」の第1回目は「Move On10」の年間チャンピオンに見事輝いた、男女混声Vo、ツイン・ギター、更にフルート、オーボエ奏者を擁するロックオペラ・バンド、Lacroix Despheresのインタビューをお届けしよう! すでに3月2日発売Player4月号「Move On」の誌面上にてインタビュー記事を掲載しているが、誌面ではスペースの都合上で泣く泣くカットとなった翔(vo)、紗夜(vo)、Pegeot(g)、智美(oboe)、天佑(g)、水貴(flute)メンバー全員によるロングインタビューの模様の完全版を一挙掲載! 国内外のプロアマを探しても比肩対象無しの世界観、緻密に構築されたアンサンブル、神秘的な架空物語を具現化する楽曲制作や、メンバー全員に役が配されている圧巻のステージ美学についてもたっぷりと語ってもらっている。まだラクロワ未体験者の方は、是非とも昨年12月リリースのニューアルバム『Derinier Paradis act2』をお聴きいただければと思う。もしくはMySpace(http://www.myspace.com/lacroixdespheres)YouTube(http://www.youtube.com/user/OfficeLacroix)、更にUSTREAMで配信されているネットラジオ『毎度の晩餐』http://www.ustream.tv/channel/lacroix-despheres-毎度の晩餐などでも彼らならではの音世界を体験することができる。そして現在準備中というライブが“上演”される機会には足を運んで頂きたい。何十年音楽を聴き漁ってきた方でも、出会ったことのない感動と衝撃が待っていることを保証しよう!

物語に沿ったライブを舞台上で行なう
バンドがいたら面白いのではないか


 まずは結成の経緯…よりも先に発想の源流が気になるのですが?
翔:もともと僕はシンフォニックメタルが好きなのですが、なかには“コンセプトアルバム”や物語に沿った展開をするアルバムがありますよね。シンフォニックメタルというのは、キーボードやオーケストラパートが入るので、物語を表現するのに適していると思うのです。オーケストラ+バンドサウンドで物凄い迫力を出す事も出来ますし、叙情的な楽曲を奏でる事も出来ます。そのようなアルバムを聴いては、物語の情景を想像したりしていたのですが、僕は同時にミュージカルやオペラなど、総合芸術的なものも大好きなので、“物語に沿ったライブを舞台上で行なうバンドがいたら面白いのではないか”と思い、以前同じバンドに所属していた紗夜と第一期ラクロワのギタリストと共に結成しました。
 そう考えた人はいたとしても、ここまで形にできた例は極めて稀だと思います。どういったアイデアで現編成となったのですか?
翔:僕たちの場合、あくまで“バンド”という意識で活動しておりますので、ヴォーカリストのみならず楽器を持つメンバーも、配役のある1人の役者として舞台に上がります。歌うキャストが何人か居て、演奏はバックミュージシャンが行うというスタイルですと、ミュージカルやオペラと同じようになってしまいますよね。“バンド”スタイルで物語を演じて伝えるために、男女ツインボーカルという形はかなり初期の段階から決めていました。当初はライブによってメンバー編成も変わっていたのですが、2008年より男女ツインVo、ツインギター、フルート&オーボエという編成で落ち着いています。
 とは言え、翔さんと同じくオリジナルメンバーの紗夜さんは不安もあったのでは?
紗夜:もともとやりたいことが一緒だったので嬉しかったです!
 それは珍しいですね(笑)。楽器隊の方々は中々そうもいかなかったと思いますが、何が加入へ駆り立てたのでしょうか?
智美:私はまだサポートメンバーに博明(g)と聡美(vl)がいた頃、友人に誘われて観たライブがきっかけでした。もともとクラシック以外にも興味があったので、私から翔さんに参加してみたいと声をかけました。コンセプトなどは後で知ったんですが、最初に聴いたときはとにかく存在感のあるバンドだと思いました。
Pegeot:僕も誘われる前にライブを見に行った事があったんですが、すぐに世界観に引き込まれましたね。その当時は別のバンドをやっていて、そのバンドが休止している時にお誘いを受け、嬉しかったと同時に全く未知のジャンルだったので自分に出来るのか不安でしたね。ライブというよりライブと舞台を合わせた別の芸術という感じで不安だらけでした。
 水貴さんは昨年加入の新メンバーですが?
水貴:約1年ほど前に突然翔さんから連絡を頂き、このバンドの事を知りました。今まで“バンド”や“ロック”とは全く縁が無かったので、お話しを頂いた時は状況が理解できずにしばらくプチパニック状態(笑)…とてもびっくりしましたね。
 普通ならそのプチパニック状態からお断りを入れそうですが(笑)。
水貴:驚いたと同時に音源をはじめて聴いた時に、ラクロワならではのメンバー編成とサウンドにとても魅力を感じたんです。“バンドのコンセプトや物語のアイデアも最高に面白い!”というのが第一印象です。初めて翔さんと紗夜さんにお会いしてお話を伺った時の、ラクロワに対する熱い思い入れや音楽への姿勢にも心動かされました。もちろん多少の不安はありましたが、ワクワクする気持ちの方が勝ったんです。クラシックの世界しか知らない私にとっては何もかもが未知の世界だったので、楽しみな気持ちでいっぱいで、不安な事は逆に想像出来ませんでした。オーボエの智美さんは、大学の先輩で頼れるお姉さん的存在ですし(笑)。
 そもそも翔さんはなぜ水貴さんに白羽の矢を?
翔:水貴は大学の後輩で、知人に紹介して頂いたんです。初めて会ったのは打ち合わせの時で、とても感じの良い人だなと思ったのですが、その後彼女の出演する演奏会を観て、ステージ上での存在感や多彩な音色に圧倒されました。その際、ラクロワの舞台で水貴が演奏している様子がものすごくリアルに頭の中に観えたのですが、一緒に演奏会に行った紗夜も同じ事を感じたとのことで。“これは是非一緒に活動したい!”と思いました。
 これだけ実力と個性を兼ね備えたメンバーが揃うのは奇跡的だと思います。更に遡って各々のバックボーンやルーツもお伺いしたいところです。
翔:僕は中学生の頃、姉の影響でX-JAPANを聴くようになったのですが、その中でも特にシンフォニックメタル的な楽曲に興味を持ちました。家の中でチャイコフスキーやラヴェルなどクラシックが流れている事が多かったからかもしれません。作曲については、小さい頃から家のピアノを適当に弾いて作曲の真似事をしていた記憶があります。その後、ある年の誕生日に買ってもらったキーボードに簡易的なシーケンスソフトも付属していまして、それがDTMを始めるきっかけになりましたね。
紗夜:私は子供の頃、祖父の家に行くと母が歌で獲得したトロフィーがたくさんおいてあったので、それに密かに憧れを抱いていました。よく自宅の階段で1人リサイタルをしていたものです(笑)。
智美:小さい頃から音楽が好きでした。楽器は中学校で吹奏楽部に入部したとき、オーボエを希望する人がおらず、先生に割り当てられた、いわゆる余り物でした(笑)。
水貴:私は4歳の頃にピアノを習い始めた事をきっかけとして音楽をずっと続けています。色々な楽器に心奪われ経験してきましたが、中学生時代に吹奏楽部への入部をきっかけとしてフルートに一目惚れし、今はフルート一筋です。
 ギターのお2人は?
天佑:小さい頃はピアノを習っていて、ハードロックを聴くようになってギターを始めましたね。
Pegeot:僕は普通と違い、何かを聴いて来たわけでもルーツがあるわけでもないですね。高校を出るまで音楽とは無縁でした。聴く事もなかったです。前任の博明と高校が一緒だったのですが卒業と同時に彼の誘いでギターを始め、彼のオリジナルをやってるうちにギターが好きになりました(笑)。始める前はどちらかというとギターは嫌いでしたね(笑)。全く興味もなかったんですよ。その後、最初にコピーしたアーティストはラリー・カールトン、次にジョーパスです。ジャンルが飛び過ぎですが、詳しくはいつかラジオ(ネットラジオ『毎度の晩餐』(http://www.ustream.tv/channel/lacroix-despheres-毎度の晩餐))とかで(笑)。

Lacroix2.jpg

"ロックオペラ"と呼ぶに相応しい公演を
実現するために試行錯誤を重ねる日々


 ラクロワは何よりも先に物語がありますが、翔さんがそれを楽曲とするまでの行程をお訊かせ下さい。相当時間かかると思うのですが…挫折しそうになることはありませんか?
翔:物語を楽曲にする際には、その場面で起きている事を頭の中で映像として何度も再生しているうちに、自然と音が聴こえてくるという感じでしょうか。なかなか音が聴こえてこない場合もありますが、そのようなときにはその場面の情景をもっと深いところまで探って行きます。Lacroix Despheresの楽曲は“バンド+合唱付きフルオーケストラの編成”が多いので、オーケストレーションも含め全体のアレンジに時間がかかる事はあります。難産のものもありますが、納得のいく楽曲しか表に出さないようにしているので、制作過程でどれだけ悩もうが最終的には楽しかった制作の日々、という感じですね(笑)。
 楽典を習得していないとできない音楽だと思いますが、皆さん正当な音楽教育を受けているのでしょうか?
翔:はい。高校生のときから、ピアノや声楽、ソルフェージュ、和声などの勉強を始めました。それ以降も、対位法や管弦楽法などシンフォニックメタルを書く上で必要となる理論なども学んでいます。
紗夜:学生の頃に聖歌隊に入って教会音楽の勉強をしていましたが、そのときはほぼ自己流で歌っていたんです。バンドを始めてから、声楽の先生に習うようになりました。もっと頑張ります!
智美:翔さんの曲は技術もさることながら、ソルフェージュ能力も問われます。楽曲がどのように構築されているのか、演奏すればする程面白くなってきますね。
Pegeot:僕は独学でまだまだ勉強中です。楽典はギターを始めて何年か後に始めたので…。
天佑:僕は音楽大学でジャズを中心に様々なジャンルを学びました。
 男女ツインヴォーカルで物語を紡いでいくソングライティング、終始流れているゴスペルティックな重厚なコーラスといい、相当曲作りは大変だと思うのですが…。例えば本誌2010年4月号で月間チャンピオンを獲得した「Scivias」などはどのパートが取っ掛かりで作っていくのでしょうか? それこそ歌詞によって相当アレンジが引っ張られる作り方ですよね。
翔:もちろん、歌詞によってアレンジは変わってきますね。その楽曲の情景に想いを巡らせている際、浮かんだキーワードや見えた映像の流れを1つ1つメモしておくのですが、それらが歌詞や楽曲の展開の元になります。その後は各場面・展開(イントロ、Aメロ、Bメロなど)に合わせたアレンジを施します。作曲の上で必ずこのパートから書く、ということは特になく、聴こえて来た音から書いています。「Scivias」の場合、最初のイントロは「Vox arcana」から引き継いた「Kyrie」のテーマが先にあって、それに後からコード付けをしました。このテーマは過去とリンクする重要なフレーズで、舞台上では過去のシーンが演じられています。それに続く、サビのテーマを金管が歌う部分で時間軸は現在に戻るのですが、ここもテーマとなるフレーズありきで作っていますね。一方、Aメロではイントロの歌声に導かれた主人公たちの不安感を第一に表現していますが、ここはピアノパートから書いていたと思います。
 ヴォーカルは勿論ですが、弦楽器、木管楽器ではそれぞれ歌いやすい、演奏しやすいキーというのがあると思います。その辺はどのように折り合い付けていきますか?
翔:楽器によって演奏しにくいキーもあるかと思いますが、演奏のしやすさを意識してキーを決めることはありませんね。キーによって楽曲の印象が変わる事は良くあるので、物語全体におけるその曲の位置によって、より効果的にその曲のもつ情景を表現出来るキーを探しています。
 そんな妥協無しの姿勢で編み上げられた待望のアルバム『Dernier Paradis act2』。リズム隊にはそうる透さん(ds)内田義範さん(b)と錚々たる顔ぶれを起用していますが、やはりリズム隊を担えるメンバーを探すのは大変なのでしょうか?
翔:ライブの際は、ステージ上の物理的な制限からドラムやベースはレコーディングしたものを同期して使っています。現在出演しているライブハウスの規模では“メンバー6人+ダンサー2名+舞台小道具”でぎりぎり演技が出来る状態なのです。ライブに出演出来ない状態のまま正式メンバーを探す訳にはいかないので、レコーディングでゲストミュージシャンを起用しております。もっと広い会場でライブが出来るようになった際には、ライブでも生ドラム&生ベースで演奏したいですね。
 リズム隊が人力になったことでアレンジやアンサンブルに変化は?
翔:今回は全ての楽曲が完成してから打ち込みのドラムとベースを生に差し替えたので、それによって全体のアレンジを変えたりはしていません。ただ、やはりリズム隊が生演奏になったということで、打ち込みでは表現出来ないグルーヴ感が出ていると思います。特に、レコーディングの際にそうる透さんがあえて人間味のあるプレイをして下さったので、これまでの僕たちの音源では感じられない有機的な要素をお伝え出来るのではないでしょうか。
 非常に完成度が高いアートワークもラクロワの魅力です。紗夜さんが手掛けていますが、デザインの仕事をされているかたですか?
紗夜:デザインや絵を描くことは子供の頃から大好きなのですが、プロではないです! 完全に独学…というか、自由に描かせていただいてます。CDのブックレットに描いてある絵は、その曲の中で鍵になる物や場面の風景、あとはあえて抽象的な物を描いたりして、見た人が“何故この曲にはこの絵が描かれているのか?”と自分なりの想像ができるように描いています。
 そのアートワークも含め、目でも楽しませる真のビジュアル系といった趣ですが、“ビジュアル系”という言葉にアレルギーはありますか? 
翔:特にアレルギーはありませんが、この言葉は人によって様々な認識、感じ方がありますよね。個人的には、このジャンルならではの聴覚と視覚の両方に訴えかけられる点を生かす事によって、オペラやミュージカルなど総合芸術といわれるものの域まで達し得るのではないかと思っています。例えば今回の衣装やメイクについてはすべて物語の登場人物に合わせたものですので、今後別の物語を上演する際には全く違ったヴィジュアルになりますしね。
 現在展開中の“失われた旋律”を巡る物語の構想はいつからあって、いつからスタートしているのでしょうか? 今作が第二章ということは第一章が1stアルバムだったんですよね。今でも1stは入手できるのでしょうか?
そして物語は次の第三幕で終わるのでしょうか?

翔:この物語はLacroix Despheresとしての活動を始めるために考えたもので、構想自体は活動を開始する以前の2005年頃からありました。「Dernier Paradis act1」の公演は2006年に数本行いましたが、その頃はまだメンバー編成が流動的でしたので、現在ほどの演出は出来ていなかったんです。2007年にメンバー脱退による活動休止の後、2008年に第1幕のCDをリリースした記念に一度だけリバイバル公演を行っています。このCDは2009年10月のシングルリリースと同時に全国流通となっており現在も入手可能ですが、在庫が残り僅かですのでお求め頂ける方はお早めにお願いいたします(笑)。この物語は次の第三幕で完結となるんです。ストーリーの結末は見えていますが、数々の伏線をどのように回収するかによって全体の印象が大きく変わってくるので、そのあたりは慎重に考えています。
 昨年12月に発売された『Dernier Paradis act2』は約2年半振りのアルバムですね。逆に言えば製作期間に2年半を要したということでしょうか?
翔:新曲「Symphonia~静寂の誓い~」以外の楽曲自体は2009年1月に行った主催イベントの時点で既に揃っており、演奏はしていました。本当はもっと早い時期にリリースする予定だったのですが、水貴の参加と新曲の追加、ゲストミュージシャンのレコーディングやミックスなどのスケジュールにより、昨年12月のリリースとなったんです。
 ディストーションサウンドからガットギターのアコースティックサウンドまで、出るところは出て抑えるところは抑えるギターアンサンブルも印象的です。メインの使用機材などをお訊かせ頂けますか?
Pegeot:エレキはEpiphoneのセミアコです。初めて買ったギターをずっと使っています。何も知らない時に自分のギターを買ったこともあり、もうルックスだけで買いました(笑)。曲者なギターですが愛着があって。ガットギターに関しては前任ギタリスト、博明からの借り物です。
天佑:アルバムの録音だと僕はSUHR ClassicやDRAGONFLY等を使っています。アンプはCAA OD-100、LANEY VH100R、FLACTAL AUDIO SYSTEM Axe-Fx ULTRA、ペダルでshigemori STONE DRIVE、MIGHTY STONEといった感じですね。「Diarium」と「Le Sortilege」で使っているSUHR Classicはこちらの動画でも弾いている物です(http://www.youtube.com/watch?v=g4EMLJCCFB4)。「Scivias」と「Symphonia」で使用したFlactal Audio SystemsのAxe-Fx ULTRAはChimesong」の動画(http://www.youtube.com/watch?v=ydqDfsKTQiQでも使用しています。
 「Symphonia ~静寂の誓い~」のアコギがとても印象的だったのですがどちらがプレイされているんですか?
天佑:Pegeot君です。
Pegeot:あまりギターは出過ぎる曲じゃないんですが歌を邪魔せず…かと言って聴こえないと弾いてる意味もないので(笑)。世界観を出せる様に音色に気を使って右手は指の何処で弾くかなど気を使いましたね。指と爪が7:3なイメージで。
天佑:レコーディングでは楽譜で決まったフレーズ以外の場所は自由に弾かせてもらってます。ほとんどの曲はスタジオに入ってからバッキング等を皆で考えるのですが、このアコギパートはアルペジオのパターンやアーティキュレーションに特に気をつかいながら録音したのを覚えていますね。
 その「Symphonia ~静寂の誓い~」ですが、オーケストラサウンドは音源なのでしょうか? 金管楽器やティンパニなど生にしか聴こえないんですが…。
翔:実はCDにクレジットし忘れてしまったのですが、ピッコロも水貴が吹いているんですよ。その他、フルートとオーボエ以外のオーケストラサウンドは全て打ち込みで、EastWestのオーケストラ音源を使用しています。
 4曲目「Passiflora caerulea」は生ストリングス隊とピアノが入り、翔さんは指揮者としてクレジットされているのがラクロワならではですね。
翔:そうですね。物語の場面によっては、メンバー全員で演奏・出演しない楽曲もある訳です。この曲の場合、館の地下室で見つけた日記帳と鍵を紗夜が1人で持ち去り、森の中で迷ってしまうシーンですので、僕は出演出来ないのですよ(笑)。生ストリングス隊とピアノが入り、指揮者が居ない事にはレコーディングが出来ない編成となりましたので、僕が指揮をしました。いずれはフルオーケストラ生演奏でレコーディング出来るようになりたいですね。 
 前シングル、前アルバムともに収録曲のインストVerも収録していますがその心は?
翔:そうですね。やはりメンバーの演奏やオーケストラパートもよりじっくりと聴いて頂きたいという想いはあります。また、ヴォーカルライン以外の部分でも色々と物語を解くための仕掛けがしてあるので、それを見つけやすいように、という意味も込めています。
 なるほど、確かにプレイヤー目線で見るとインストVerも聴く度に新しい発見の連続で面白いんですよね。それら様々な想いが込められた音源も他には比較対象が見当たりませんが、なによりラクロワの真価はエキストラやダンサーが参加するライブで発揮されると思います。演出はどのように?
翔:基本的には僕がイメージを伝えて、それをダンサーが実際に形にしていく、という流れです。同じダンサーでも出てくるシーンによって何役か演じ分けてもらうので、このシーンではどんな役で、どういう意味を持って出て来たのか、何を想っている役なのか、というところから伝えて行きます。
 本当に徹底していますね。かなり構想に時間を要しそうですが近々でライブの予定は?
翔:現在、『Dernier Paradis act2』のロックオペラ公演に向けての準備を進めています。具体的な公演日時に関しましては、決定次第オフィシャルサイトhttp://www.lacroix-d.com/にて告知いたします。これまで以上に"ロックオペラ"と呼ぶに相応しい公演を実現するために試行錯誤を重ねる日々ですが、必ず良いものをお観せ出来るように頑張りますので、是非お越しいただけたら嬉しいです。
 気の早い話ですが、第三幕で今の物語は幕を下ろします。次の物語の朧げな展望はあるのでしょうか? 戦国時代や近未来に物語がワープする可能性はありますか?
翔:近未来は予想外でした(笑)。ただ、可能性が全くないとは言えませんね。舞台上で表現出来得るものでしたら、何でも挑戦したいと思っています。次の物語に関しても、バンド内では様々なアイデアが出ていますので、どうぞご期待下さい!

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